類似点が多い米国と日本

70年の米国の国勢調査(10年に1回実施)と90年の日本の国勢調査(5年に1回実施)には、類似点が多いように思います。


1世帯平均人数は、70年の米国ですでに2・72人を記録。


日本では90年に、2・98人となっています。


米国で72年に働く女性が全労働者に占めた割合は37・3%。


マスコミからハウスワイフという言葉がなくなり、男女ともに使用できるホームメーカーという言葉がこれ
に変わるようになりました。


92年には働く女性の全労働者に占める比率は、47%に達しその総数は5、800万人。


90年の米国の一般消費者の関心事は、1.健康、2.時間、3.所得となっています。


女性が働くのが当たり前となっている米国の外食率は高く、国民全体の全食費の43%。


もうすぐ50%に近づくという予測もあります。

電子レンジのコラムニスト

米国では半世紀ほど前から、権威のある生活情報記者クラブがいくつかあり、全米食記者協会もそのひとつ。


電子レンジの安全性、ファーストフード、子供の栄養問題、肥満問題、グルメなど、各分野に何人かの全米的に知られたコラムニスト、専門記者がいます。


食生活関連だけでなくファッション、医療・保健分野も専門記者が多数います。


全米食記者協会は94年、50周年を迎えました。


日本人の記者も毎年国際食ライフスタイルメディア会議に出席し、情報交換に役立てています。


1944年2月太平洋戦争のまっ最中、全米各地で働く有力新聞・雑誌の食専門記者がシカゴに集まって旗上げしたのが始まり。


創立者のひとりでいまなお現役でジョージア州アトランタに住むグレース・ハートレー女史は、『風と共に去りぬ』の著者マーガレット・ミッチェルと同じ新聞社で働いた経験をもつ仲間だそうです。


現在、彼女の名前が冠として付く、未来の食専門記者を育てる奨学金つき全米学生栄養健康エッセイコンテストがあります。

三角形コミュニケーション

20年ほど前から米国には、三角形コミュニケーションという言葉があります。


一角が産業、行政、企業、もう一角がメディア、残りの一角が生活者です。


それぞれが他のニ角と相互に向き合い直接、間接的にもっと、バランスのとれた情報の発信・受信双方のキャッチボールをしなくてはならない時代がやってきました。


高齢者の話だけでなく、子供の話も聞くのです。


男だけでなく女の話も聞くのです。


タテ型社会の日本の場合、これが欠けていて一方通行が多いような気がします。


政界、財界、官界の三本柱はまだまだ強固で、生活者側の発言はかなり弱いようです。

台所革命の担い手、電子レンジ

米国の子供が電子レンジを使い始める年齢は、平均7歳だそうです。


中には4~5歳から始める子供もいるとか。


子供は平均して1日2度使いますが、もっとも利用度が高いのは放課後のおやつ。


統計では6~11歳の電子レンジ使用率は86%、5歳以下では10%となっています。


母親の大多数は今も我が子の健康栄養管理に留意し、家族全員の食生活のゲートキーパーでありたいと願っています。


母親が外で仕事をもち、子供より遅く帰宅するため、12歳以下の子供全体の62%は自分でスナックを作ります。


63%は食事について提案し、60%は母親、父親の料理を手伝い、43%はひとりで料理するのです。


米国冷凍食品協会の最新調査データによれば、子供の77%は週1~7回、ひとりか誰かとともに冷凍食品を調理し、食べています。

多様化するメディア

多様化したメディアによる情報を、日進月歩ではなく"秒進分歩"で私たちは共有しつつあります。


米国では多忙で新聞、雑誌に目を通す時間のない客のため、店の陳列製品の展示、栄養成分表示、使用法、料理法、その他がすぐわかるスクリーンつきショッピングカートを置くスーパーマーケットが増加しています。


全米で知られた店内メディア専門家も何人かいます。


電光ニュース、新幹線、店内のアナウンスなど、私たちの身の回りにメディアはたくさんあります。


生活情報を含むすべての情報は、いま国際社会の巨大な渦の中にあるのです。


環境と収入 3

排出量取引よりも、炭素の排出量に応じて「環境税」をかけた方がいいとか、両方やれとか、議論が多い問題です。

京都議定書の目標達成のためには排出量取引も環境税も見送られましたが、「ポスト京都」では必要になってくるでしょう。

米国が本当に導入したら、日本企業がやらないと言い張るのは難しい。

でも、年間7兆円以上の「事実上の企業増税」を米国社会が本当に受け入れるでしょうか。

ところで、ロ当たりのいいグリーン・ニューディールですが、冷静に眺めると、これはあの悪評高い「産業政策」ではないのか?

日本が採用するのは「伝統芸」だから分かりますが、世界中がこれを始めたことに少々ヒンヤリしたものを感じます。

世界貿易機関(WTO)の自由貿易原則を腐食させかねません。

環境と収入 2

排出量取引が問題になるのは、国が企業に排出枠(キャップ)をかぶせる仕組みだからですね。

経済の国家統制ではないかと反発する人が多いです。

欧州連合(EU)は、その枠を過去の排出実績に応じて無償で配りました。

グランドファザリングといいます。

これに対し、米国は枠をオークション(競り)によって有料で企業に配分しようというわけです。

実際に法案を練っている議会では、全量をオークションにかけるのでなく、その一部に限定する考えのようですが、仕上がりはまだ分かりません。

いずれにせよ、国が温室効果ガスの削減目標を達成するための強力な手段であり、ブッシュ政権から大転換したことが大事です。

排出量を企業に売るから、国は莫大な歳入を得る。

逆に企業にとっては税金にも等しい企業負担です。

省エネの進んだ企業は排出量を他企業に売ってコストを回収できるが、遅れた企業は排出量をさらに買うハメになります。

だから、企業は省エネを競い、その結果、全体の温室効果ガスの排出量が減るでしょう。

そういう効果を期待する政策です。

環境と収入

今年度の予算教書を見ると、2012年から2019年の8年間で、排出量取引による連邦収入を6460億ドル見込んでいます。

年平均800億ドルであり、うち150億ドルを環境投資に振り向け、残り650億ドルは「国民への還元」に使うそうです。

勤労世帯への減税にするのでしょう。

「排出量取引」のおさらいが必要かもしれません。

日本でも環境派が導入を主張していますが、産業界は「競争力が低下する」と反対してきました。

ようやく取引の「実験」を始めた段階ですね。

グリーン・ニューディール 4

1)中東とベネズエラから石油を輸入しなくて済む体制にする

2)再生可能エネルギーによる電力を2012年までに10%に引き上げ、2025年までには25%とする

3)2015年までにプラグイン・ハイブリッド車(国産車)を100万台普及させる

4)「排出量取引(キャップ・アンド・トレード)」を導入し、その収入で環境対策を進める

・・・などです。

地球温暖化政策では、ブッシュ時代から一変して積極策に転じました。

中期目標(2020年までに温室効果ガスを2005年比14%削減)と長期目標(2050年までに同83%削減)を決
定し、ブッシュ政権の消極姿勢と決別しました。

そして、排出量取引の採用も明言。

これはちょっとびっくりしましたね。

グリーン・ニューディール 3

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「グリーン」は環境対策、「ニューディール」は米国のル~ズベルト大統領が打ち出した歴史的な大恐慌対策。

それを合体させたのは、なかなかの知恵ですよね。

「グリーン」をうたった歳出には反ケインズ主義者も反対しにくいです。

世界中の政府が取り組み始めました。

注目すべきはやはり米国。
オバマ大統領本人は「グリーン.ニューディール」という言葉を使っていないですが。

10年間で1500億ドル(約15兆円)のクリーンエネルギー投資を行い、500万人の雇用を創出します。

この2月に成立した総額7870億ドル(約78兆円)の空前の景気対策法でも、そのうち434億ドル(約4兆円、減税分を除く)がクリーンエネルギー・省エネ関連投資になりました。

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